ここではインストーラーコンポーネントを各コンポーネントの簡単な説明を添えて 一覧します。特定のコンポーネントを使用するにあたり、知る必要があるかもしれない詳細は 「それぞれのコンポーネントの使用法」 にあります。
インストーラーの操作中にユーザーにコンポーネントのリストを見せ、選択されたコンポーネントを起動します。main-menu では質問の優先度が「中」に設定されています。そのため、優先度が「高」や「重要」(デフォルトは「高」) に設定されている場合は、メニューを見ることはないでしょう。一方、あなたの入力が必要なエラーが起きた場合、その問題を解決するために、質問の優先度が一時的に格下げされるかもしれません。その場合、メニューが表示される可能性があります。
現在実行しているコンポーネントから抜けるために、
ボタンを繰り返し選択してメインメニューに戻れます。インストール中・インストールしたシステムの、地域オプション (言語、国、ロケール) の選択を行います。インストーラーは選択した言語でメッセージを表示しますが、その言語でのメッセージの翻訳が完了していない場合は、英語で表示します。
キーボード (レイアウト) のリストを表示します。お持ちのキーボードモデルに一致するものを選択してください。
システムのほとんどのハードウェアを自動検出します。これには、ネットワークカード、ディスクドライブ、PCMCIA が含まれます。
Debian インストールメディアを探しマウントします。
インターネットへ通信できるように、コンピュータのネットワーク接続を設定します。
ハードディスクにある ISO イメージ (.iso
ファイル) を探します。
Debian アーカイブミラーのリストを表示します。インストールするパッケージの取得元を選択できるでしょう。
インストールメディアの整合性チェック。これにより、インストールイメージが壊れていないか自分で保証できます。
lowmem はシステムの搭載するメモリが少ないかを確認し、少なければ debian-installer
の不必要な部分を、メモリから (いくつかの機能を犠牲にして) 削除する様々なトリックを行います。
Anna's Not Nearly APT. (Anna はちっとも APT (適切) じゃない) 選択したミラーサーバーやインストールメディアから、パッケージを取得してインストールします。
root パスワードの設定や、root 以外のユーザーの追加を行います。
システム時計を更新して、時計を UTC にあわせるかどうかを決定します。
あらかじめ選択した場所を元に、タイムゾーンを選択します。
システムの内蔵ディスクを分割し、選択したパーティションのファイルシステムを作成し、マウントポイントにそのファイルシステムをマウントすることができます。完全自動モードや LVM サポートといったさらに面白い機能があります。これは Debian での好ましいパーティション分割ツールです。
LVM (Logical Volume Manager) の設定について、ユーザーの補助を行います。
ソフトウェア RAID (Redundant Array of Inexpensive Disks) の設定をユーザーに許可します。このソフトウェア RAID は、新しめのマザーボードに見られる、安い IDE (疑似ハードウェア) RAID コントローラより通常優秀です。
再起動時に、コンピュータが Debian GNU/Linux として動作するための、もっとも基本的なパッケージセットをインストールします。
インストーラーを起動したメディアを元に、ほとんど自動で apt の設定を行います。
追加ソフトウェアをインストールするのに tasksel
を使用します。
コンピュータに現在インストールされている OS を検出し、この情報を (bootloader のスタートメニューに発見した OS を加える機能を提供する) bootloader-installer へ渡します。これは、起動時にどの OS で起動するかを、ユーザーが簡単に決める方法です。
様々なブートローダインストーラーがそれぞれ、ハードディスクにブートローダプログラムをインストールします。これは、USB メモリや CD-ROM を使用しないで Linux を起動するのに必要です。ブートローダの多くは、コンピュータが起動するごとに代替オペレーティングシステムを選ぶことができます。
メニューから、もしくは第 2 コンソールで shell を実行できます。
後で Debian 開発者へ、インストーラーソフトウェアの障害を正確に報告するために、障害に遭遇した際の、USB メモリ、ネットワーク、ハードディスク、その他メディアに情報を記録する方法を提供します。